土曜日, 26.05.2012 22:24
 
 

地域

ドイツのノウハウを活かした建築

日本では、エコ建築やパッシブハウスへの関心が高まっている。これには、ドイツからの技術移転による貢献も大きい。詳細

東北地方 太平洋沖の 海底を調査

共同で震源域の海底を調査:日独の研究者は、巨大地震の発生過程を解明するため、日本の太平洋沖で調査航海を行った。詳細

ふたつの原発事故を比較

各国研究者が「フクシマ」とチェルノブイリを考察した詳細

エネルギーシフトのチャンス

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最新情報

ドイツの各大学で日本週間(Japan Woche)を開催

研究者や学生による講演会、ワークショップ、情報フォーラム、会議、文化イベントなどが開催され、ドイツの各大学で4月半ばに日本週間がスタートしました。詳細

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インタビュー

技術的進歩の一大チャンス

原子力発電の放棄はドイツをどんなふうに変えるのか、経済や気候保全政策への影響はどうか。エネルギーシフトに向けて大きく舵を切ったドイツが、その具体的な帰結をどのように思い描いているのかを、ノルベルト・レトゲン連邦環境大臣に聞いた。

大臣、ドイツは世界初の工業大国として原子力を捨て、再生可能エネルギーへの大転換に着手することになりました。この決定はドイツをどのように変えますか。

 

非常に大きな変化をもたらすものと思われます。私たちは将来のエネルギー供給のあり方をめぐる先ごろの連邦議会決議によって、何十年も続いた激しい国内論争のにらみ合い状態に終止符を打ち、政治的にも経済的にも最重要テーマのひとつである本件について、コンセンサスを成立させることに成功しました。これはドイツ社会にとって好ましいことです。しかしそれだけでなく、今次の決議は経済政策的にも極めて大きな意味があります。明確なスケジュールに基づく商業的原子力利用からの離脱計画と、再生可能で高効率な新エネルギー時代への包括的な移行コンセプトが今回初めて抱き合わせにされたことで、資本集約的なエネルギー産業界は、エネルギー供給システムを根底から作り変えるために緊急に必要とされる投資を安んじて行えるようになりました。エネルギーシフトはドイツ経済の近代化・技術革新に向けた巨大プロジェクトであり、イノベーションの飛躍的な進展をもたらし、環境技術における世界的なマーケットリーダーとしてのドイツの地位を一層強化するでしょう。そうやって最新のテクノロジーを手に入れることで、われわれは経済をさらに発展させ、成長と雇用を確保することができます。

 

経済成長を引き続き志向する産業国家にとって、エネルギーシフトは大きな冒険ではありませんか。

 

それが大きなチャレンジであることは異論の余地がありませんが、同時に技術的進歩の一大チャンスでもあります。専門家たちの予測によれば、ドイツは技術的には早くも20年後に、必要な電力を100パーセント再生可能エネルギーで賄えるようになるといいます。私たちが当面目標に掲げているのは、再生可能エネルギーの比率を10年内に現在の17パーセントから少なくとも35パーセントに倍増させることです。経済成長は、限りのある資源やその他われわれの生存基盤を慎重丁寧に扱いながら実現されねばなりません。それが持続可能で将来性のある経済の唯一のあり方です。

 

ドイツが脱原発を速やかに決断したのは、福島原子力発電所事故を承けてのことでした。しかしドイツが原発を閉鎖しても、ヨーロッパの周辺国が原子力発電を続けるのでは、安全面であまり意味をなさないのでは。

 

原子力エネルギーの利用を続ける国々が安全水準を不断に向上させ高めていくよう、私たちは今後も働きかけていきます。でも、ドイツのような大工業国が原子力なしでやっていけるとなれば、ほかの国々もこれに追随するようになるかもしれません。いずれにせよ、原子力発電に対する競争圧力は確実に高まるでしょう。

 

エネルギーシフトはドイツの野心的な気候保全目標にどのような影響を与えますか。これまでの目標は維持できるのでしょうか。

 

気候保全のために高い目標を掲げることは、エネルギー供給システムの改革を推進する原動力となります。ですからドイツはこれからも率先して目標を掲げていきますし、温室効果ガスの排出量を20年までに40パーセント削減するという公約目標は、何ら変更なく維持されます。この目標を達成するためには、再生可能エネルギーの利用拡大と並んで、エネルギー効率の向上およびそれに伴う電力使用量削減が重要になります。

 

ドイツの脱原発政策への諸外国の理解・評価は、どのくらい高いと感じていますか。ドイツがエネルギーシフトに成功するかどうか、疑問に思っている向きも国外には少なくありませんが、これに対してどのように答えますか。

 

隣人たち、諸外国がわれわれの行動を非常に注意深く見守っているというのは確かですね。大工業国がそんな世界に前例のないことをどうやって成し遂げようというのか、注目されています。となると私たちが転換を決断したことは、社会・経済政策的のみならず、外交的にも大きな意味があるわけです。懐疑論に対しては、エネルギーシフトを成功させる技術力がドイツにはあると断言します。われわれは決して特殊な道を歩もうとしているのではなく、21世紀の支配的な潮流となるであろう動きを先導しているのです。

09.09.2011
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